アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月18日~7月21日)&MY注目銘柄」(第42回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は、20,119円と先週末比125円ほど高く引けて終わったが、金曜夜のNYマーケットでは為替相場に波乱があり、土曜の朝の日経平均CFDを確認すると20,045円と小安く戻ってきている。※日経平均CFDは、月曜PM4時現在、20.076円。
そう…これは、金曜PM21:30に発表された「米国6月消費者物価指数(CPI)」がコンセンサスに届かなかったため、市場では「金利引き上げが遠のいた」との判断がなされ、為替が一気に円高(ドル安)に振れた結果である。また、この指標(CPI)の発表があると、2.336%近辺で推移していた米国10年物債権利回りも2.28%まで、一気の2.4%もの大急落!
しかし米国市場では、今年のさらなる利上げの可能性が遠のいたことを好感し、AM4:00頃になって米国10年物債権利回りが上昇を始めたのに呼応して上げ基調が鮮明になり、最終的には、NYダウが21,638ドル(+84.65)と史上最高値を更新、ナスダックも6313ドル(+38.03)と最高値付近まで上昇して引けた。ただ、残念なことに日経平均株価先物は、為替水準が1ドル113円まで戻らないどころか、112.53円と強含んだまま引けたことで、前述したように若干の下げがあった。
 さてそれでは、この動きを受けて、今週の米国株式市場はどう動くか? はたして為替(ドル安)と、米国10年物債権利回り(上昇)の動きがリンクしなかったことはミステリーなのか? それともどちらかが間違っていて、今週訂正する動きとなるのか!? 実際、同時刻に発表された「6月米小売売上高」の数値は、前月比-0.2%と悪く、米GDPの7割が個人消費だということを鑑みると、景気は弱いといわざるをえない結果…。また出来高も盛り上がりをみせないまま高値を奪取しており、けっして盤石の態勢で株価が上昇しているわけではない。
今週の日本株式市場の動きはさらに掴みづらい。確かに日本も含め、世界中で景気回復の見通しがたってきているなか、米国・ユーロ圏は金融引き締めを志向し、欧米国の長期金利は上昇傾向。かたや日銀は、7日(金)に「金利水準を固定した指値オペ」を行い、長期金利の上昇を抑えている。わかりやすく、金利差の拡大がみられ、円安に向かいやすい状況だ。こうなると、今週は20日(木)の安川電機(6506)を皮切りに、決算発表が本格化する中、輸出企業には大きなアドバンテージとなるわけでこの業態は買いたくなる。直近6月発表の日銀短観をみると2017年度想定為替レートは108.31円となっており、先週の41回の本稿で述べたように、ここまでは2月本決算の小売り企業の決算(セブン&アイやファーストリテイリング)のたびに株価が暴落したが、大丈夫とみてよいだろうか!?
今週のストラテジーとしては、NYダウ・日経平均に関しては、引き続き小康状態で「閑散に売りなし」、となる可能性がもっとも高いだろう。金曜夜の米国の長期金利は、「ここからの利上げがゆっくりだ」、ということを織り込んでなお、しっかり戻ってきたと考えられるため、前述した金利差の関係で、ドル円相場の「円高」は考えづらい。現在、IMMの通貨先物市場では「円」のショートポジションが11万枚にもなったとの記事があったが、しっかりとしたバックボーンに基づいた妥当な判断であり、この流れはまだ続きそうだ。
 今週に関しては、大きく動意があるとすれば木曜日の「日銀会合」。そして同日夜に開催されるECB理事会を受けて、欧米との金利差拡大が確認され、無事円安に向かえば日経平均にとってはプラスだろう。7月のSQ値は20,152円のため、5日線の20,119円とあわせて、この2つの数値を越えていけば上値は軽くなると考えるが、夏相場入りを控えてそれほど買い一辺倒では危険だとも考えている。基本的には、1Q決算を終えた株式相場は、材料で尽くしの夏枯れ相場となるのが常である。
また、今週の小型株・新興市場は苦しいと言わざるをえない。先週の金曜日の引け後に出た「サイバーステップ」(3810)、「メディアドゥ」(3678)などの新興企業は、週明け、悪決算暴落となる可能性が高く、決算を控えた小型、マザーズ銘柄などの人気株への飛び火が心配だ。
 また世界的な株式市場に、狼煙(のろし)が上がるとすれば、医療保険制度改革「オバマケア代替法案」の採決が可決に向かうシナリオ。当初は今週17日の週に予定されていたが、マケイン上院議員の手術の影響で、来週の24日の週に先送りされたもよう。現在の状況は、否決→廃案の流れがコンセンサスだが、この延期の時間をうまく使い、逆転でこの法案を通せるようだと、強い「トランプラリー」がまた戻ってくる―――――。8月3週目に米国国会は休会予定とのことで、2週目までの動向に注目したい。

最後に備忘録を。なんらかのショックが起こり、株価が動揺をみせたとき、日経平均の下値に関しては、PER14倍を下回ることはマレであることを踏まえ19,502円(現在eps1393円)を意識しておきたい。これを下回るほどの急落は、買いで入れば報われそう。フェアバリューであるPER14.9倍で考えれば、日経平均は20756円が妥当だということも付け加えたい。

≪今週の注目イベント≫
20日(木)日銀金融政策決定会合(昼頃)
20日(木)ECB理事会(20:45)
21日(金)欧米SQ

≪テクニカルポジション≫
5日移動平均線は20,119円、25日線は20,064円、75日線は19,575円、200日線は18,871円。7月のSQ値の発表(マイナーSQ)があり20,152円(※6月のSQ値19,998円、5月SQ19,991円、4月SQ18,613円、3月SQ19,434円)と久しぶりの2万円台乗せとなった。
 またドル建て日経平均は、7月15日に177.51円と久しぶりに先週比で小幅プラスに。ここで下げ止まって反転するかどうかに注目だ。
次は海外投資家の投資部門別週間売買動向(日経平均現物&先物・TOPIX・JPX含む)。
 まず海外投資家の7月1週目は▲1773億円(先物-1949、現物+216)の売り越し(6月4週目▲13億円→ 3215億円→ ▲5554億円→ ▲387億円→ ▲1054億円→ ▲1076億円→ 13,193億円→ 3330億円→ 4月4週目8468億円→ 4月3週目▲629億円→ 363億円→ ▲1971億円→ ▲1115億円→ ▲9543億円→ ▲5842億円→ ▲1049億円→ 1206億円→ ▲535億円→ ▲1192億円→ 1490億円→ 2月1週目▲4675億円)となった。
2月~6月いっぱいまでの5ヶ月間で外国人は、3370億円の小幅売り越し。直近1ヶ月間では、4125億円の売り越しとなっているので、外国人の買いがいつ入ってもおかしくはないともみえる。
 続いてマザーズ市場の海外勢の動向はというと、7月1週目は▲158億円(先物+1、現物-159)の大幅売り越しとなった(6月4週目▲15億円→ 17億円→ ▲87億円→ ▲47億円 →▲17億円 →▲17億円 →▲3億円 →▲6億円→ +30億円→ ▲14億円→ +9億円→ ▲2億円→ +61億円→ +24億円→ ▲57億円→ ▲56億円→ ▲38億円→ ▲35億円→ +52億円→ ▲92億円→ 2月1週目▲28億円)。はっきりいって、よく売れるポジションを持っていたな、と感じる。それほどまでに外国人はマザーズ市場を買っていなかった。2月~6月いっぱいまでの5ヶ月間で外国人は514億円売っていて、193億円しか買い越していないため、321億円の保有減と捉えてよい。この数字に、7月1週目は158億円の減少を足すと479億円の減少である。とはいえ、ここまで売り切っていればまた買い始める瞬間がそう遠くない未来にやってくるので、とにかく後述する「売買代金」を注目したい。
次に東証1部とマザーズ市場の売買代金を記したい。
 まず東証1部の週間売買代金から。7月2週目は10兆1163億円と、先週比1兆4742億円の大幅減少となった。文句なく、夏枯れ相場の始まりといえる売買代金である(7月1週目11兆5905億円→ 11兆3664億円→ 10兆8586億円→ 12兆3077億円→ 12兆8995億円→ 12兆3772億円→ 10兆5280億円→ 12兆9326億円 →14兆5907億円→ 4兆4834億円(2日間取引)→ 4月4週目11兆9326億円→ 10兆1239億円→ 10兆2908億円→ 12兆3002億円→ 11兆2545億円→ 9兆341億円→ 9兆8496億円→ 10兆5495億円→ 3月1週目11兆7081億円)。1日あたりの売買代金は2兆232億円と、金曜日にマイナーSQがあったことを考えるとかなりの低水準だといえる。売買代金の下落は、凪相場の入り口で、このまま夏枯れ相場に向かいそうだと感じる。あとは、閑散に売りなし、なのか、急落があるのかどうか?
個人投資家の主戦場・マザーズ市場はというと、7月2週目の売買代金は6335億円と、1227億円もの大幅下落だ(7月1週目7562億円→ 7220億円→ 8210億円→ 7813億円→ 7163億円→ 6247億円→ 5146億円→ 5275億円 → 5772億円→ 5月1週目2002億円(2日間取引)→ 4月4週目は5552億円→ 6624億円→ 5021億円→ 6221億円→ 4962億円 →4821億円(※4日間)→ 5854億円→ 5704億円→ 3月1週目7426億円)。
前週の空売り比率は、7月14日に37.6%(※相場のボトムアウトは30%だといわれた)。
米国10年債券利回りは7月15日時点で2.332%と、先週比でそれほど動かず。前述の《先週の相場振り返りと今週の見通し》のなかで詳細を記載済み。この指標はアメリカ景気の先行指標であり、先週の金曜日に崩れなかったということは、米国景気の強さの裏返しであり、為替に関しても円安を呼びやすく好ましい。ただ、FRBが今後、政策金利を引き上げ、さらにはバランスシートの縮小をする方向だから債権を売って金利が上昇している、という側面もあるだろう。※危険水域は、現在のGDP成長率だと3%~5%ライン。2.6%を越えると債権から株へのグレートローテーションが加速すると債権王ビル・グロス氏が警鐘を鳴らした。
最後に7月14日日時点での日経平均騰落レシオ(25日)は112.19%。ニュートラルである(※値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数で120%以上だと警戒圏だといわれる)。

●注目銘柄
『ベネッセHLD』(9782)東証1部 株価4415円 PER75.34倍(四季報19年3月度予想)PBR2.52 配当予想:2.15% ※時価総額約4523億円
今週は、売り目線での注目銘柄を挙げたい。同社は「進研ゼミ」などを運営する通信教育最大手で、現在海外事業に注力中。有料老人ホームも運営する。
本年5月2日の前期業績の上方修正発表後、株価は3400円近辺から沸騰を開始し、現在4415円と高値更新中である。たしかに、事業の大黒柱である進研ゼミの年間新規会員獲得が、下げ止まりから反転する兆しをみせ(前期2017年度、対前年で122%)てはいるが、それだけでは筆者はこの高PER(株価)を正当化することはできないと考える。
 直近は、信用残で「売り長」が常態化しており、逆日々が0.1円(10銭)で推移している。この銘柄に注意を払っている多くの参加者が、現在は「高すぎる水準」だという見解なのだろう。仮に1000株を売り建てすれば、通常2日分の逆日歩料を支払うので、200円程度かかる計算。8月初旬に1Q決算の発表があるが、まずは要監視しておいて、出来高をもって崩れだしたころを追随するのがよいだろうか。仮に売りから入った場合は2017年秋に中期計画を発表するというので、8月中までに決済するのがよいだろう。8月は、1年でもっとも株価が崩れやすいシーズンであり、同社に注目したい。

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