アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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APF側との「基本合意書」入手――「昭和ゴム」IRで広報されていなかった驚愕事実

 本日、役員の責任問題などで大揺れの東証2部、ゴム関連老舗メーカー「昭和ゴム」(本社・千葉県柏市)も株主総会を開催するが、同じく、本紙でも既報の、久間章生元防衛相も株主で、何かと疑惑が出ているタイに本社を置くAPF傘下「明日香野ホールディングス」(大阪市生野区)に対する12億4500万円の第3者割当増資も本日が申込、払込、そして新株券交付日。
大株主の「メアリー」がこの増資に対し、差止仮処分申立をしたが、それはすでに昨日までに却下されている。
だが、本紙は「基本合意書」(以下に転載)を入手したところ、IRでは広報されていなかった重大事実が含まれていることが判明した。
この増資、外部監査役が同社に巨額損失を与えたとして役員に損害賠償を求めて提訴した光ファイバー事業などの資金調達のため07年4月に実施された「プロファイルキャリア」(現大和インベストメントパートナーズ)に対する新株予約権増資(総額35億5000万円)の未転換分を自社消却する代わりに、新たに資金が必要と言うことで東証に認めてもらった。
わかりやすくいえば、疑惑が発覚したので、“汚いカネ”は一度清算し、“きれいなカネ”を調達し直そうというわけだ。
ところが、入手した合意書を見ると(以下に転載)、自社消却するのではなく、明日香野ないし同社の指定する者に「譲渡」することが前提になっているのだ(しかも、すでに転換した分も含めすべての可能もある)。
こうなると、IR発表と異なり、明日香野は昭和ゴムの過半数を超える圧倒的大株主になり、株の希薄化も著しく進む可能性があるわけで、既存株主にはいち早く伝えるべき重大情報であるわけで、法律に抵触する可能性も出て来るのではないか。
この合意書を見て驚かされるのは、これだけに止まらない。

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