アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「昭和ゴム」巨額資金流出で重大な役目を果たしていたジャスダック上場「ビジネスブレイン太田昭和」前社長

「ビジネスブレイン太田昭和」(本社・東京都千代田区)といえば、コンサルや経理等の受託業務を行うお堅い企業というイメージがあり、ジャスダックに上場している。
ところが、そんな同社社長を務めていた人物が、大揺れの東証2部上場「昭和ゴム」(千葉県柏市)の巨額資金流出で重大な役割を果たしていた事実が明らかになった。
6月18日、山田剛夫昭和ゴム社外監査役(当時)が、光ファイバー関連事業で会社に9億8000万円もの損害を与えたとして、千葉地裁に、重田衞社長など経営陣6名へ支払いを求めて訴訟提起した(冒頭写真=訴状)のは本紙でも既報の通りだが、その訴状には驚くべき事実が記載されている。
公には、この光ファイバー関連事業損害金は、同事業を行う相手企業「オプティスパン」からの営業権取得資金3億5000万円+6億円の資金貸し付け=9億5000万円とされる。
ところが、山田氏が監査役の権限を使って帳簿を調べたところ、実際に営業権を持っていたのは「デジットマスター」(東京都港区)なる別会社で、3億5000万円は同社に振り込まれていたというのだ。さらに、それに先立ちデジット社の営業権などについて調べる調査委託契約費3000万円ということで、6億円の貸付金と併せ計9億8000万円。
第3者が調査するならともかく、当事者なら、秘密保持契約を結んで無償で情報提供を受ければいい話。また、なぜデジット社当事者でなく、オプティス社との契約なのか。不可解としかいいようがない。
上に掲げたのは、そのデジットマスターの現在登記簿(2人の辞任直前、前述の計9億8000万円流出)。
山本幸雄氏と言えば、昭和ゴムが昨年4月に実施した新株予約権を引き受けた「プロファイルキャリア」(現エムビーワイ)の当時のオーナーとされる人物。現在、株式転換した350万株と共に行方不明になっているのはご存じの通り。
その山本氏と仲良く名前を連ねているのが、ビジネスブレイン前社長・堀内英紀氏。(前社名「マネジメントアドバイザーズ」時代は、堀内氏の妻と思われる人物が監査役になってもいた)。
こうして見ると、その役員構成からして、空増資疑惑の件も含め、デジット社と直の契約ではまずいからオプティス社を間に挟んだと思わないわけにはいかない。

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