「三笠フーズ」による事故米の食品流用など、あいかわらず食に関する偽装が後を断たない。
こうした事件の先駆けともいえるのが2002年1月に発覚した雪印食品の偽装牛肉事件だった。この件は、偽装の舞台になった「西宮冷蔵」の水谷洋一社長の内部告発によって明らかになったのだが、その西宮冷蔵は告発後、解体した。
「西宮冷蔵をそのままにしておくと、またどこかの業者が内部告発されるかもしれいない。(偽装を見過ごす)政官(と偽装する)財にタテつくと西宮冷蔵みたいになるぞ。うちを見せしめにして、倉庫業者いや全国民を黙らせようとした」(同書より)
現在、西宮冷蔵は再建を目指しているが、その間の歩みが昨年には映画『ハダカの城』、今年7月にはNKHドラマ『たったひとりの反乱』(45分)になった。