アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「郷鉄工」上場廃止、破産の引き金にーー不渡り手形訴訟で明らかになった「松尾隆」の役割と疑惑

17年9月、上場廃止になり、翌10月、破産申請した「郷鉄工所」ーーその引き金になったのが17年8月31日、9月1日と2回の不渡りを出したことだった。
本紙では、環境機器メーカーとして歴史も実績もあった「郷鉄工所」(岐阜県垂井町)がこんな事態になったのは、田中桂一専務(当時)が事件屋といっていい松尾隆氏(冒頭写真)に資金繰りを頼んだためと見てこの間、追及していた。そうしたところ、この2度の不渡りになった手形訴訟の情報が入り、そこで注目すべき事実が明らかになったので報告する。
その不渡り手形とは額面1080万円の2枚。
振り出し先はこの間、郷鉄工に総額4200万円(17年6月30日現在)を貸していた「T事務所」(東京都)だった。
当時の郷鉄工のIRを見ると、郷鉄工は田中専務(当時)を通じてこのT事務所を紹介されたという。
ところで、この手形訴訟、今年1月15日午後1時半から、田中専務の証人尋問が行われた。
T事務所は裏書をしたのは認めているので、手形法により支払い義務があるのは明らか(*判決もその通りに)。しかし、融通手形で郷鉄工側にいわれるままに宛名に入れ、裏書し、割引をしようとしたが無理だったので松尾氏(=郷鉄工側)に返したと。したがって、その返済した手形が原告に譲渡されたのはおかしいし自社にに責任はないとして、田中専務、松尾氏らの証人尋問をしつこく要求。
詳細は省くが、結果、田中専務の証人尋問だけがこの日、行われた。
本紙がまず注目するのは、田中専務は松尾氏に資金調達の全権を委任していた事実。
というのは、本紙でも既報のように、表向き、松尾氏が関与するのは、あくまで松尾氏の息子が代表を務める「LUXRESインベストメント」(東京都中央区)を通じて分のみで、そこを通じて適正な手数料をもらっているに過ぎないことになっていたからだ。
ところが、田中専務はこのように証言していたのだ。

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