アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<主張>懸念される麻生内閣・警察元トップ官房副長官起用

 漆間巌元警察庁長官(63)が、麻生太郎内閣の官房副長官(事務。後、衆議院、参議院の2名がいる)に就任した。警察庁出身者が同職に就いたのは30数年ぶりという異例人事だったことは本紙でも指摘した通り。
その30数年前に官房副長官に就いたのは、元警察庁警備局長の川島廣守氏(冒頭右写真)。正確には32年ぶりということになるが、元長官ということでいえば川島氏の前の故・後藤田正晴氏(同左写真)以来。
後藤田氏が就任したのは1972年7月、田中角栄内閣においてのことだった(川島氏も田中、その後の三木武夫内閣の途中まで)。その後、後藤田氏は代議士になり、わずか当選2回で第2次大平内閣の自治大臣兼国家公安委員会委員長兼北海道開発庁長官として初入閣(79年11月)。82年11月、中曽根康弘内閣で官房長官に就任。首相派閥から選出するのが慣例のところ、官房長官を他派閥、それも田中派から選出したのはロッキード事件判決に備えた田中元首相に押し切られたとの見方が一般的で、そのため「田中曽根内閣」とも揶揄された。その後、宮澤喜一改造内閣で法務大臣。その後、副総理も兼務した(93年4月)。
結局のところ、後藤田氏がこれほど異例の出世を遂げたのは、もちろん本人の能力もそうだろうが、ロッキード事件に遭遇し、そして何より長官退任後、直に官房副長官に抜擢され、警察庁とのパイプが太く(これも漆間氏も同)、しかも旧内務省出身で情報に強く(漆間氏は警備・公安畑が長く同)、その情報収集力が買われ、あるいは、脅しとして効いていると考えていいだろう。

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