ある民放元幹部はいう。
「安倍首相は政権復帰後、大手の民放社長クラスには軒並み会っている。ここからは推測だけど、現実の動きを見ると、その際、自分や政府・自民党に辛口な発言をしている者を使わないようにと報道介入している疑いがある。いま思うと、みのもんたにしても、息子の事件を契機にしているが、以前から目を付けられていたのではないかとさえ思う」
今年4月の番組改編を契機に、昼の情報番組「ワイド!スクランブル」(テレ朝)のコメンテーターを務めていた作家・なかにし礼氏が降板した。なかにし氏は、安倍政権下の改憲の動きを徹底批判しており、3月8日に毎日新聞社から『天皇と日本国憲法 反戦と抵抗のための文化論』という新著まで出していた。
一方、同じスクランブルのコメンテーター、元経産官僚・古馬茂明氏は視聴者の抗議もあって復帰したが、やはりこの3月末で降板を通告されていた。古賀氏は原発の再稼働に反対していた。
さらに、この3月末でフリーアナウンサーの小谷真生子は16年も司会を務めていた「ワールドビジネスサテライト」(テレ東)を降板したが、これも安倍絡みとの見方がある。
(上写真=「日刊ゲンダイ」5月3日)