アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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提訴しても書かない主要週刊誌ーー“作家タブー”百田尚樹の『殉愛』に疑問点続々

 NHKの最高意思決定機関・経営委員である百田尚樹氏(58)が今年1月に亡くなったやしきたかじんと、死の3カ月前に入籍した32歳年下のさくら未亡人(33)との愛の闘病生活を書いた『殉愛』につき、たかじんの長女(41)が、同書で、たかじんが食道がんと知った際に『自業自得やな』旨のメールを送ったとか、度々カネの無心をしたなどと虚偽のことを書かれたとして、発行元の幻冬舎に対し発行差し止めと1100万円の損害賠償請求を求めて東京地裁に提訴したのは11月21日(書籍発売は11月7日)のことだった。

 さらに長女は、出版後も百田氏にツイッターで誹謗中傷を受けているとして、傷害罪で百田氏自身を告訴することも視野に入れているという。
売れっ子作家で知名度抜群、しかも公的立場にもある。そんな人物のスキャンダルとなれば、いつもなら週刊誌が放っておくわけがなく、良くも悪くも袋叩き状態にするのが常だ。夕刊紙や新聞だって報じてもおかしくない。まして、百田氏は安倍晋三首相のお友だちで、ブレーンの1人ともいわれるほど。
ところが、ここに来てようやく百田氏側に疑問を呈した記事を書き出したのは余り売れていない『週刊朝日』と『サンデー毎日』だけ(ネットでは「リテラ」が詳しい)。
主要週刊誌は沈黙どころか、『週刊文春』『週刊新潮』『フライデー』などに至っては百田氏ないしさくら氏を登場させ、露骨とも思える擁護記事を提供する有様だ。
「百田が出す本は皆ベストセラーになるということで、完全に“論壇タブー”になっています。何しろ、新書を出すにしても、いまや百田は社長が直にお願いしないと応じないともいわれるほどですから」(出版関係者)
それにしたって、余りにも情けなくないか?
百田氏は未だ同書に書かれたことはすべて真実と強気の姿勢を崩していないが、重大な疑惑が次々と出て来ており、ノンフィクション作家としての資質さえ疑われるほどなのだ。
これまでに疑問が出ている、あるいは、事実と異なっていた主な内容は以下の通り。

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