アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「ポスト加計」ーー国際医療福祉大学の病院で診療トラブル

11月10日、あの「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設につき、諮問機関の大学設置・学校法人審議会から認可するようにとの答申が出て、「国民の理解を得られず、到底許せない」(立憲民主党の福山哲郎幹事長)などと野党が反発を強めている。
その加計学園と、認可の過程がそっくりで、「ポスト加計」とも指摘されている、こちらはすでに認可を受け今年4月、千葉県成田市に医学部を開設した「国際医療福祉大学」(栃木県大田原市。高木邦格理事長=下写真)の付属病院で信じ難い診療トラブルがあったことが、患者当人の告発で明らかになった。
トラブルが発生したのは今年3月16日未明のこと。
自営業者のW夫婦は、栃木県内に出張で出かけた。
そして、宿泊費を安く上げるために東北自動車道ICを下りてすぐのラブホテルに宿泊しようと部屋に入ろうとしたところ、なぜか空いているはずの部屋に男の姿が。ビックリした50代奥さんが後ずさりした際、誤って階段から落ち全身を強打。一時、意識不明になり、救急車で最寄りの国際医療福祉大学付属病院(冒頭写真。栃木県那須塩原市。353床)に救急搬送された。
幸い、すぐに意識は回復。脳にも異常は見られなかった。しかし、骨折を見過ごした結果、治療が遅れ、左手に後遺症が残ることになったというのだ。
「妻は両手の痛みを訴えた。にも拘わらず、当直医は左手のレントゲンを撮らず異常無しと診断した結果です」(夫)
いくら救急搬送とはいえ、患者本位の診療からいえば本来あってはならないものの、言った、言わないで、そんなトラブルは現実にはかなりあるのかも知れない。
本紙がさすがにこれは酷いと思ったのは、その診療の際、X線、CTを撮るため、病院側スタッフが奥さんのペンダント(下写真)を外したが、その十字架状のヘッド部分を紛失してしまったにも拘わらず、謝罪も、まして補償もせず、半年以上も放置していた事実。
「我々は横浜に住んでいますので、話し合いに行くだけでも時間もコストも大変。まして、妻は治療中。ところが、ペンダントの件は病院側のミスを認めながらも、“無くなったものは仕方ない”“警察に訴えれば”と開き直る有様。診療の件に関しても、担当医は“左手も痛いと聞いてない”と虚偽答弁。その後、その担当医は“もう病院にはいない”として話し合いに出て来ないんです」(同)
しかも、ペンダントの件は、X線検査の際、首の部分にハッキリ映っていたそうだが、後日、請求し送られて来た映像のなかにはそのX線写真が含まれておらず、証拠隠滅を図った可能性さえあるというのだ。
「話し合いが一向に進まなかったのは、病院側は、“お伺いを本部に立てているが返事が来ない”といっていたから。ところが、後日、それは虚偽だったことが判明し、病院側はそれを認めました。こちらが痺れを切らして諦めるのを、ひたすら時間稼ぎして待っていたとしか思えません」(同)
以下は、本紙の質問に対する病院側の回答(文書で来たものを一部要約)。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧