アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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警察OB、自民党政治家が延命させた「ジャパンライフ」

12月26日、銀行取引停止処分を受け事実上倒産した磁気治療器販売の「ジャパンライフ」(東京都千代田区)。負債総額は2400億円以上、しかも同社は「業務提供誘引販売契約」という特殊な契約を顧客と結び、購入した商品を周囲に宣伝すると「活動費」名目で購入商品額の6%を支払っていたが、販売していた数百万円もする磁気ネックスなどは実際はそんな価値も無ければ、顧客にはレンタルさせるとして渡さないペーパー商法=詐欺商法で、今回の破たんで高額を失う顧客は全国で高齢者を中心に7000名近くに及ぶと見られる。
このジャパンライフ、代表取締役会長だった(12月15日辞任。現在は娘の山口ひろみ氏=冒頭写真右=の一人代表)山口隆祥氏(75。冒頭写真左)が1975年に設立したが、「APOジャパン」、「ホリディ・マジック」と並ぶ悪徳マルチの3大草分けの「ジェッカー・チェーン」の創立者で、75年5月に国会喚問された(下写真。76年倒産)御仁。
そもそもジャパンライフも当初は完全なマルチ商法で、洗脳商法を取り入れ(その教祖的存在の島津幸一氏の影響を受けていると見られる)自殺者まで出し、85年、同社につき衆議院商工委員会で集中審議が行われた。そして、マスコミの集中砲火を浴び、その前、84年4月には脱税で起訴され山口氏は懲役2年執行猶予4年、法人としてのジャパンライフは罰金7500万円の有罪判決を受けており、ほどなく消えていてもおかしくなかった。
ところが、生き残ったのは、それまでのあからさまな悪徳マルチ商法だったやり方を、前述のような「業務提供誘引販売契約」という方法に改め、マルチ商法ではないと主張していたこともあるが、政治力を使った点が大きかった。
今回破たんを受け、「日刊ゲンダイ」では加藤勝信厚労相がジャパンライフの宣伝用チラシに登場していたとか、「赤旗」では下村博文元文科相に政治献金していたなどと報じられているが、ジャパライフと政治家とのつき合いは最近始まったものではない。
そもそもジャパンライフには多数の警察OBが天下りしていたが、国会で取り上げられた後、山口氏に代わり、元中部管区警察局長の相川孝氏(山口氏と同じ群馬県出身)が替わって社長になるほどの蜜月関係にあった。

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