本紙は8月30日、「武富士天下り元警官が本紙・山岡を刑事告訴している件、事情聴取終わり、いよいよ検察の判断を待つ段階へ」なるタイトル記事を報じた。 ところが、担当刑事より、「上司に供述調書の下書きを見せたがOKをもらえなかった。細かいことで追加で聞きたいことがあるので来てくれ」ということで、本日、午前10時より再度、事情聴取に例の3番町別館に行って来た。今回は午後2時まで約4時間という長丁場になった。 その聴取のなかで、武富士の浅川博之常務(当時)が参考人聴取に応じていないことがわかった。 なぜ、浅川常務かというと、山岡を訴えている武富士に天下っていた岩根昭二元警部補は武富士退社後、浅川常務と会い、カネの件で話し合っている会話が録音され、それをテープ起こししたとされる文書が存在するからだ。本紙6月26日記事中、「しかも決定的とも言えるのは、岩根元警部補と当時の武富士役員とが話し合いを持った際の会話が録音され」と記している、その“武富士役員”は、浅川常務のことなのだ。 話がややこしくなるのでこれまで述べなかったが、岩根元警部補の主張はカネは確かに受けとったが、しかし、それは訴訟で和解した結果だというもの。だが、その訴訟の最中に岩根元警部補は訴訟相手である武富士の浅川常務に会い、「出版社から早くその『小説』を出したいとの話が来ている」などと語り、武富士側にプレッシャーをかけていたのだ。『小説』は、現金受領と引き換えの「在職中のことは一切口外しない」条件に反する、まさに在職中に知り得た口外して欲しくないと思われる内容が記されていたのだ。 そのため、警察としては浅川常務に真意を聞きたかったのだろう。 しかし、武富士を完全に去ったいま、浅川常務としては、自分の得には決してならない件には関わりたくないということだろう。…