■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。
≪先週の相場展望の振り返りと今週の見通し≫
先週の5月17日水曜日、米国を襲ったNYダウ372ドルの急落。
発端はトランプ大統領がロシア側に「イスラム国(IS)」の機密事項を漏らしたことだという(※ロシアゲートショク)。しかし筆者には何がそこまで問題なのか、はっきりわからない…。個人的にはアメリカのSQ前の情報戦だったのか?と思わざるを得ないが、この影響で大統領弾劾の可能性すら浮上し、オバマケア代替法案やトランプ経済政策のさらなる遅延の可能性が嫌気され、週末にかけても株価の戻りは限定的だった。
他国のことをどうこういっても始まらないが、さっさとトランプ氏は弾劾され、議会に太いパイプを持つ穏健派ペンス副大統領が昇格してくれたほうがいいのに!と思っている方も多いと思うが、大統領弾劾にはステップが多く、この弾劾裁判が本格化の流れになるとしばらく株価は元気がなくなるだろう…。
さて日本はというと決算が一巡し、今期の日経平均EPSは1393円まで上昇した。日経平均のPERは、14倍~16倍の間で推移することがほとんど(フェアバリューは14.9倍)で、現在の日経平均の下値は19,502円、フェアバリューは20,756円となった。ここから弱気になる必要はまったくないということだろう。
今週もテクニカルの項で後述するが、海外勢は目が点になるほど日本株を買い越してきている―――。また為替に関しても、決算が終わったことで、企業の円の買い戻し需要が減り、円安に向かいやすいという側面もある。また6月のFOMCで米国の利上げが確実視されるなか円高には向かいづらいだろう。
日本市場では、外部動向に影響を受けやすい東証1部の大型株ではなく、19日(金)にジャスダック市場が25年10か月ぶりの高値更新となった。決算後でファンダメタルズでの材料が出尽くしとなれば、ここからは大きく出遅れている業績好調小型株、材料株優位の相場付きとなるだろう。
ただ、忘れてはならないのが夏枯れ相場(7月~10月)。投資家の間ではかなり周知されているが、8月は例年、軟調推移が定番。そこで、2000年から2016年までの17年間の「月間パフォーマンスを調べてみた」。