7月3日、山口組最大組織「弘道会」の資金源と見て捜査していた愛知県警の暴力団担当K警部に脅威電話をかけたとして、脅迫罪に問われている佐藤義徳被告(55)の第4回目公判が名古屋地裁であった。
この4回目公判が特に注目されたのは、佐藤被告は一貫して容疑を否認して来たが、この日の被告人質問で一転、犯行を認める方針に変えたとされ、実際、その通りとなったからだ。(冒頭左写真=「毎日」7月4日記事)
その佐藤被告の被告人質問詳報は明日には報じるつもり。その前に、今回は同じこの4回公判で、佐藤被告の前に、脅迫電話の実行役とされる青木公司被告(43。脅迫罪などで起訴)の証人審問があったので、その詳報を報告する。
なお、この4回目公判では、佐藤被告は青木被告へ逃亡資金を渡したなどととして6月21日に追起訴された犯人隠匿罪の審理も行われ、検察側は冒頭陳述を行った。
この冒陳内容の大半はすでに明らかになっているが、今回初めて明らかになったと思われるもののみ、まずは羅列しておく。
(冒頭陳述新事実)
●青木被告からの年賀状
佐藤被告が先の詐欺罪で逮捕された際の家宅捜査において、青木被告から佐藤被告宛ての年賀状が発見された。
年賀状には、「(青木の)探偵業によって会長(佐藤被告)の役に立ちたい」旨の文言があり、愛知県警は、K警部脅迫のための個人情報入手は青木被告によってなされたのでは? とヒントを受けた、との説明があった。
●佐藤被告はK女史に接触しようとしていた
K女史(傷害事件の被害者。今回事件の検察側証人)に佐藤被告は接触しようとした。しかし、当時、佐藤被告は勾留されていたため、城正憲被告(横写真。顧問弁護士。犯人隠匿罪で起訴)に彼女の住所などを探らせた。理由は、佐藤被告は今回の脅迫事件に関して、彼女が口止め料を要求していると邪推し、そのため、口止めの交渉をしようとしたため。