アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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吉本興業「中田カウス恐喝事件」騒動の深層(1) ジャーナリスト/中島文也

 大阪府警詰め記者の間で最近、話題になっている週刊誌の記事がある。3月27日発売の『週刊新潮』(4月3日号)に掲載された『3月再事情聴取中に泣き出した「中田カウス」』(横写真)がそれだ。
記事はワイド特集の1本で、100行程度の短いもの。その内容も《大阪府警による中田カウスの事情聴取が3月から再開され、カウスがその聴取中に泣き出した……》というもので、特にスクープというわけではない。にもかかわらず、この記事が話題になっているのはなぜなのか。在阪の大手紙社会部記者が語る。
「実はあの短い記事の中には、取調官とカウスしか知りえない事実が載っているのです。昨年来、『週刊新潮』に叩かれ続けているカウスが新潮にしゃべるはずもなく、今回の記事は、明らかに府警サイドのリークに乗ったものなのです」
ここで、府警が今も捜査を続けている「中田カウス恐喝事件」について簡単におさらいしておこう。
昨年4月、吉本興業の創業者の故林正之助の一人娘の林マサ(64歳)が『週刊新潮』誌上で、《中邨秀雄・元吉本興業会長が関与した「巨額使途不明金」問題を巡って、カウスが暴力団幹部の名刺をチラつかせ、中邨元会長を恐喝した》と告発。一方のカウスは『週刊現代』に登場し、《使途不明金の回収は、林正之助氏の娘婿で、マサの夫でもある林裕章・前社長(故人)に依頼されたもので、暴力団幹部の名前も出してなければ、恐喝もしていない》などと反論。事態は吉本興業の“お家騒動”というだけでなく、『週刊新潮』VS『週刊現代』の“代理戦争”の様相を呈していた。
この一連のお家騒動の深層と、その“仕掛け人”については、回を改め詳報するとして、前述のマサの告発に呼応するかのように昨年6月、中邨が大阪府警に被害届を提出。捜査4課によるカウスの事情聴取は昨年11月末から始まり、12月初めまでに8回行なわれた。

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