アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(120回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月18日~2月22日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は20,901円と、週間で+568円と大幅上昇となった。その後、金曜夜のNYダウは、米中貿易摩擦の緊張緩和から右肩上がりの上昇をし、日経平均先物CFDも21,247円と、極めて力強く戻ってきている。
この背景には先週、中国・北京で開かれた米中通商協議を終えて、トランプ米大統領が「過去にないほど合意に近づいた」と語るなどしたことで、貿易摩擦が和らぐことへの期待感が高まったことによるもの。最終的な合意がまとまるかどうかはあと1点。「中国の構造改革(国営企業への政府補助金、知的財産搾取、企業統治の改善)」だと述べている。今週もワシントンで閣僚協議を継続する方針を明らかにしており、合意に近いと判断すれば、3月1日から60日間は追加関税の実施を延長することを検討しているという。またトランプ大統領は、米中通商協議が妥結すれば、これまで中国製品に課している関税を撤廃する考えを示した。これは市場にとって大きい。
さて、今週のストラテジーへと移る。
前稿では(1)「日米ともに企業の決算発表シーズンを終えて全般的に手掛かり材料に欠けてきており、一段の上値追いに向かう材料とエネルギーが乏しいとみられる」と記した。また、(2)「先々週の日本株の惨状(高値圏でもみ合って下離れした形)をみれば、今週、日本株を買い目線で見るのはたいへん危険である。また売買代金を伴わずゆっくりとした上昇を続けてきた日本株が、先週はやや商いを伴い下落したとなっては強気にはなれまい」とも記した。
だが、(2)に関しては、詳細はテクニカルの項に後述するものの、先週の日本株式市場は、先々週の下落のパワーを越えるさらなる売買代金を伴って上に持ち上げられた。下げパワーが担がれた形だ。先物に関してみても、同様のことが言え、先々週よりも出来高が増加し、買い進む傾向が顕著に出ている。これは明確に上昇シグナルといえるだろう。
 また海外勢の投資部門別売買状況をみても、流れが変わっている雰囲気が色濃くでている。これも後述しているので確認してほしい。
極めつけが「裁定買い残」の水準。前稿時には、「またしても直近最低水準まで落ち込んできている。すでに底近辺に達しているという見方もできる」と記したが、先週の月・火曜日の積み上がり方は、直近記憶している限り一番大きな変化だったといえるだろう。これでは今週がストロングバイだと言わざるを得ない。
(1)に関しても、確かに決算発表が終わり、上昇相場ならば材料出尽くしとなる局面だが、現在は下げ過ぎからの戻り過程。足元の企業業績が悪いことはすっかり折り込んでおり、決算は材料視されず、景気の先行きに影響する「米中貿易戦争の行方」だけを市場は追っているということだろう。先週金曜日の米国時間では、原油と銅が大幅続伸、HY債も堅調を維持したこともはっきりリスクオンの流れになっていたといえる。
それでは、いつまでこのリスクオンの株高でいられるか!? を考えてみたい。
NYダウは先週の金曜日がSQで、この数値を下回ることなく上に向かった。となれば需給の観点からSQ値である寄り付きの25,565ドル(※現在25,898ドル)を下回ってきたならば、風向きが変わったとみるべきだろう。この数値を下回らなければ、そこまでは強気一本やりで良いとみているが、日本株でみるならば、ようやく超えてきた、75日線(21,164円)を下回らないことも重要だ!といっておきたい。この2つの数値が死守されているならば、勝負してよい環境だと考えている。ただ、今週は経済統計が多く出る週であり19日(火)、21日(木)などはいつも以上に気を付けたい。

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