アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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国際協力銀行の杜撰融資ーーインドネシアのアルミ精錬会社向け投資会社の実例

●政府系9金融機関の不良債権8兆円超える! 冒頭の表は、本日付「毎日新聞」に掲載されていたもの。 これら政府系9金融機関の不良債権が、この間の査定の厳格化で、実に8兆円を突破していることが明らかになったという記事のなかで紹介されている。 この表を見ると、すでに06年度末に廃止が決定している住宅金融公庫に次いで不良債権が多いのが国際協力銀行であることがわかる。 いまさらいまでもないだろうが、これら資金は我々国民の郵便貯金や簡易保険が原資になっている財政投融資。 郵政民営化反対論者は、民営化したら、外資にこれら資金が食い荒らされるという。 だが、すでにこうした政府系金融機関、日本道路公団などのデタラメ融資で想像するのも恐ろしいほど高い割合、食い荒らされてしまっている。 この表を見る限り、総融資(143兆7000億円)に占める不良債権額(8兆2765億円)の割合は5・75%。だが、バブル崩壊した当時の都市銀行の不良債権割合が約20%だった。まがりなりにも競争力が働く都銀でこの有様。お役所仕事で、最近まで検査を緩やかで、しかも最終的に返済能力が低い国への融資が多いことなどを勘案すれば、もっと不良債権の割合が高いと見るのは本紙だけではないだろう。 ●日本アサハンアルミニウムなる会社 さて、まだ廃止が決まっていない政府系8金融機関のなかで、もっとも不良債権が多い国際協力銀行に関し、「解体せよ!」と主張している草野厚慶應大学教授の月刊『諸君!』(9月号)への寄稿記事が関係者の間で話題を呼んでいるのはご存知の通り。 同記事では、「シルクロード石油輸入」(シルク社)なる会社が槍玉に挙げられている。 国際協力銀行はイラン国営石公社側には直に融資せず、わが国を代表する三菱商事、三井物産などの大手商社が出資して設立したシルク社に融資する。商社にすれば国際協力銀行から民間銀行より低い融資が受けられ、国際協力銀行にすれば直に貸すより取りっぱくれがない。 だが、こうした「迂回融資」をすれば、国際協力銀行からするとプロセスが不透明になり汚職などの問題が見えず、責任の所在も不明確になる。また、このシルク社が我々の元はといえば公的資金で利益を上げているのも問題だ。だが、それも納得いく。実は国際協力銀行OBがこのシルク社に天下っていたのだーー。 以上のように、草野教授は指摘している。 何のことはない。ここでも日本道路公団事件にも見られる官と大企業たる民の只ならぬ癒着があったのだ。 郵政民営化は、国民の資金(財投)を浪費する「入り口」を厳格化することが最大の目的で、日本道路公団やこの政府系金融機関は資金の「出口」に当たり、その両者を厳格化しなければ改革の意味は無い。昨今、政府系金融機関の不良債権査定が厳格化され、解体論議が起きているのは連動した動きによるものであることは、いまさら断るまでも無いだろう。 そして本紙に、このシルク社のような問題企業に関して情報提供があった。 それは「日本アサハンアルミニウム」なる会社(本社・東京都千代田区内神田。以下、アサハン社)。 こちらは、国際協力銀行がインドネシアのアルミを精錬する日本企業、国際協力銀行、それにインドネシア政府の合弁企業「インドネシアアサハンアルミニウム」に対する融資仲介を行っている。 アサハン社の株主は住友化学工業、昭和電工、三菱化成、日本軽金属など旧アルミ精錬5社と商社7社から成る。そして、国際協力銀行の融資額は少なくとも3ー4000億円程度になると見られる。 そして、こちらは完全に融資は焦げ付き、これまでに最低2度に渡り国際協力銀行は金利減免、元本返済猶予、さらに追加融資を行っている。 「アサハン社に天下ったJBIC(国際協力銀行)OBの圧力を受けてのことです。いわゆるナショナルプロジェクトに関することですから、事前に関係官庁、企業との協議が必用ですがそれもなく、資源金融部主導で行われた。さらに向こうの為替リスクを無くすためにドル建てから円建てにした結果、JBICが本来得れる円建金利収入が減少したんです」(事情通) このアサハン社には過去、2人の国際協力銀行OBが社長に天下っていた。 元理事の入澤英尚氏、それに前身の旧日本輸出入銀行出身の加藤正躬氏がそうである。さらに、元特許庁長官(旧通産省入庁)の黒田明雄氏も社長に就いていたことがある。…

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