アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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逓信病院も払い下げの「国際医療福祉大学」ーーVS本紙訴訟のなかで証人から飛び出した驚愕の重大疑惑

 本紙と、いまや医療業界において徳洲会にも迫ろうかというほどの一大勢力を誇る「国際医療福祉大学」(高木邦格理事長)との間で名誉毀損に基く民事訴訟を争っているのは本紙既報の通り
名誉毀損に問われているのは2つの記事で、一言でいえば、1つは国際医療福祉大学が政治力を使い「東芝病院」(ベット数296.現東京品川病院)買収で動いていると報じたがそんな事実はない。もう1つは16年4月、38年ぶりに千葉県成田市に医学部新設(下写真)が認められたが、それは「加計学園」同様に政治力を使い国際戦略特区制度を悪用したものではないので「ポスト加計疑惑」などと書かれるのはとんでもないというのが国際医療福祉大側の主張だ。
「最終準備書面」の提出期日が迫っており、一審訴訟は大詰めだが、そんななか、会員制情報誌『FACTA』が6月号トップで大いに注目すべき記事を出した(冒頭右写真。3頁)。
「政界遊泳で医学部新設を射止めた」(FACTA記事より)国際医療福祉大学に「福岡逓信病院」(ベット数192)を譲渡すると、「日本郵政」(6178。東証1部)はこの3月20日にIRした(4月1日に売却実行)が、これは日本郵政が官邸へ忖度した結果で、しかも日本郵政が売却しないとしていた日本赤十字社発祥の地にある東京逓信病院(ベット数477)まで国際医療福祉大学に払い下げになる可能性があるという内容だ。
そして、国際医療福祉大学の高木理事長が福岡、東京各逓信病院の“両取り”のお墨付きを与えられるのは首相官邸に君臨する菅義偉官房長官(冒頭左写真)をおいて他にないとまで言及している。
国際医療福祉大学側は否定するが、FACTA記事も、本紙同様、高木理事長は「医者というより政商」故で、これまでの東京の山王病院(75)、熱海病院(269。旧国立熱海病院)、三田病院(291。旧東京専売公社)、医学部新設認可、福岡逓信病院、そして東京逓信病院まで政治力で払い下げを狙っているというわけだ。
ところが、そんな記事が出るなか、実は国際医療福祉大学VS本紙訴訟においてあった3月20日の本紙側が申請した証人の尋問において、事実だとすれば、当然ながら東京逓信病院を払い下げなどできるはずもない驚愕の証言が飛び出していたのだ。

 この証人とは、経営が思わしくない病院の買収、経営改善など、医療・福祉系の経営コンサルの専門家であるA氏。(横左は福岡逓信病院、右は東京逓信病院)
約40年で病院売買だけでも30件ほどやったことがあるという、表だけでなく裏も知り尽くしたその道の大ベテランで、そもそも本紙に前出・東芝病院の買収で国際医療福祉大学が動いていると情報提供してくれた人物だ。なお、A氏はその専門のことで安倍首相と直に電話でやりとりしたこともあるそうだ。
そのA氏が証人尋問のなかで、国際医療福祉大学が東芝病院買収で動いていたのは間違いないと証言してくれた(ただし、国際医療福祉大学は交渉途中で撤収)。
A氏の「証人調書」によれば、こんな具合だ。
本紙側弁護士「(A氏の陳述書のなかで)政治の関係で東芝病院の買収を巡って、野村不動産の会長の言葉として、『“これが政治マターになった。もう(国際医療福祉大学以外に)他の人が入り込む余地はありません。そして我々からも手がはなれ本体(野村證券)で扱うことになりました”といわれたそうです』(との記述がある)。これは伝聞ですけど、誰からこういう話を聞いたんですか」
A氏「その言葉自体は会長のお言葉ですから。その通りですから」
弁護士「いや、だから、この言葉を誰から聞かれたということですか」
A氏「私と一緒にやっていた方からです」
弁護士「買収に関与していた人ということですか」
A氏「はい、そうです。一緒にやっていた方がその方(野村不動産会長)を昔からよく知っていたので、(同会長に)会ってもらったんです」。
A氏は東芝病院買収で国際医療福祉大学に対抗していた当事者。そして、その件で一緒にやっていた者が、一時東芝病院(下写真)売却の仲介をしていた住友不動産会長から直に聞いたというだから、これはもう「伝聞」というレベルではないだろう。
そして、こうした本紙側(主)尋問のなかで、A氏は旧東京専売公社(現三田病院)の買収でも国際医療福祉大学と争ったことがあり、結果は国際医療福祉大学が買収したのだが、その200億円ともいわれる買収資金につき、「その手付金として暴力団から30億円のお金を借りて、そのうち20億円を手付金と払って、残りの10億円のうち5億円、5億円を、名は知ってますけどある有力政治家に渡して契約した」(「証人調書」より)との発言もしていた。
そこで、国際医療福祉大学側弁護士の反対尋問のなかで、この点について質問がされた。以下、同じく「証人調書」からの抜粋だ。
弁護士「先ほどちょっと聞き捨てならない話もありましたけど、国際医療福祉大学は暴力団から30億円借り入れるほどお金に困っていたという話を山岡さんにしましたか」
A氏「はい」
弁護士「本当なら大変な話ですけど、何か根拠があって言っていることですか」
A氏「もちろん、その暴力団の関係者から直接聞きましたから。そして、その30億円を返せないので、回収できる方法がないかということを相談して、その方に、じゃあ、私は誰がこの30億円を出したのか知らなかったんですけど、ああ、あそこが出したんですかと。じゃあ、この30億円を私の方で肩代わりするから、高木さん(国際医療福祉大学理事長)に、まだJTの病院(現三田病院)が東京都の許可が下りないということで大騒ぎしてましたから、高木さんに手を引くように言ってくれませんかという話をしたら返事がありまして、いや、もう解決したとので、あの話はなかったことにしてくれというやり取りがありました」
弁護士「証人(A氏)が暴力団に30億円払うと言ったということですか。肩代わりするというのは」
A氏「そうです」
弁護士「それについて何か資料はありますか」
A氏「資料はございません」
弁護士「2人の政治家に、口効き料として(国際医療福祉大学は)5億円ずつ払ったと、こう言ったんですか」
A氏「はい。これは当時の関係者、設計事務所やいろんな人間は皆知ってました。有名な話です」
弁護士「いま、これ、本当だったら犯罪ですよね」
A氏「そうですね」
弁護士「何か根拠があっておっしゃってますか」
A氏「いや、ですから、そういう流れです。もちろん、その暴力団の関係者からも聞きましたし、ある大学の学長の親族からも。そもそもその30億円の出口を相談されたのも、そこですから」。
以上だ。
このように30億円の件も「伝聞」などではない。A氏はその件で関係者に相談を受けた当事者なのだ。そして、念のためにいっておくが、A氏は証言する前に「宣誓」しており、偽証した場合は偽証罪に問われ得る立場なのだ。
なお、この反対尋問をやった国際医療福祉大学側の弁護士はあの有名なヤメ検・矢田次男氏だ。
A氏は国際医療福祉大学の医学部認可で名が出ていたのも、冒頭の東京逓信業院同様、菅官房長官だと当時から本紙に語っていた。また、国際医療福祉大学の理事になっていたほどだから同大側と渡辺喜美参議院議員(上写真)と親しいことはいうまでもない。

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