アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「社員3人が自殺」大牟田市の実質経営者と親交組員、不起訴で捜査員からさえ疑問の声(*追加情報あり)

 本紙が追及しているこの件、「社員3人が自殺」大牟田市の実質経営者とは、「MRコーポレーション」(福岡県大牟田市)の中嶋全克被告(44)であることはいうまでもない。
今回記事の主役は、今年4月11日の「朝日」(西部地方版)が、「昔からの知人で、中嶋容疑者は浪川会の親交者とみられるという」と報じた、中嶋被告の知人、指定暴力団「浪川会」(本部・福岡県大牟田市)の岡野勝英組員(44)。
紙でも既報のように、この2人は福岡県警大牟田署に強要容疑で逮捕された。
本紙でこれまでに何度か触れているように、福岡県警が中嶋被告を4度も逮捕(内3件で起訴、1件は不起訴)したのは、「社員3人が自殺」を不審に思ったこともあるが、浪川会壊滅作戦の一環ということもあってと思われる。
その浪川会の岡野組員はこの強要容疑での逮捕時、覚醒剤取締法違反(使用)=処分保留=、犯人蔵匿教唆=同=の各容疑で逮捕されていた。
ところが、その後、いずれも不起訴になっているという(冒頭写真=福岡地検大牟田支部)。
どういうことか。

 まず、覚醒剤取締法違反(使用)だが、これは「『岡野が寝ている間に、交際女性が注射をした』という主張が通ったからと聞いています。しかし、シャブ抜きのために逃亡していたといわれるように岡野組員は常習者のはず。なぜ、そんな言い分を検事は信じたのか正直、不可解です」。
それは犯人蔵匿教唆容疑についてもいえそう。
この犯人とは岡野組員自身のことで、岡野組員を逃亡中とわかっていて匿った中嶋被告は同容疑で3度目の逮捕をされ起訴されている。それにも拘わらず、なぜ匿ってくれと頼んだ(教唆)岡野組員の方は不起訴なのか?
そして強要容疑だが、こちらは岡野組員も中嶋被告も不起訴に。
「脅迫し、2500万円を預けて毎月の運用益を中嶋被告に払うことを約束させた疑い。40代の会社社長が証言したが、同じく2500万円預けたとする別の会社オーナーKが証言を拒んだためともいわれますが……」。
組員の人権も守られるべきことはいうまでもないが、往々にして強引に有罪にされるところ、よりによって県警が浪川会壊滅作戦の一環でいつも以上に力を入れている折、岡野組員の件では逆になぜ「疑わしきは罰せず」が適用されたのか? 捜査員、地元マスコミからさえそういう疑問の声が出ているのは紛れもない事実だ。
なお、中嶋被告の第1回公判は5月30日午後1時半から福岡地裁大牟田支部で予定されている。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧