アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

やはり存在していた、安倍官房長官地元秘書から暴力団関係者に出された「念書」

 現在、福岡地裁小倉支部では、広域暴力団・工藤会(本部・福岡県)の幹部等が2000年6月と8月、安倍晋三官房長官の地元・山口県下関市内の自宅、事務所に火炎瓶を投げ込んだとして、非現住建造物等放火未遂罪等に問われた裁判が行われている。 ここで注目されるのは、犯行に及んだ動機。 工藤会組長等実行犯は依頼されてやったに過ぎず、その依頼者とは同じく公判中の暴力団と親交ある、当時、有限会社「恵友開発」(下関市)なる土建工事会社社長だった小山佐市なる人物(本文最後に紹介の本紙過去関連記事ではK氏)。 火炎瓶事件の前年、1999年4月、安倍代議士の地元・山口県下関市の市長選挙があった。結果は、安倍代議士の推す江島潔現市長が再選を果たしたが、その江島氏と競っていた古賀敬章前代議士(当時。民主党)を誹謗中傷する怪文書(北朝鮮との関わりを記した事実無根の内容。過去記事に掲載)が出た。 つまり、(1)安倍事務所が小山氏に安倍氏が推す市長候補者の選挙妨害を依頼、(2)小山氏、怪文書を作成して撒く、(3)見返りに土建工事を出すとの約束の「念書」を地元秘書が出す、(4)1年以上経っても工事が出されない、(5)小山氏、怒って工藤会に襲撃依頼ーー当時から、事件の裏にはこんな背景があったのではないかと見られていた(なお、事件になっていないが、火炎瓶事件に先立つ2000年3月、江島市長、助役等の車のフロントガラスなどが叩き割られる事件も発生)。 その根拠の一つは、99年8月末、小山被告が安倍氏の地元秘書から300万円脅し取ったとする恐喝事件(起訴猶予処分)が発生していた事実。何も依頼した事実がないなら、なぜ、300万円支払ったのか? さらに興味深いのは、小山被告が再々、地元秘書に“見返り”を求めていた際、その秘書の上司に当たる山口県警OBのT秘書(当時)が工事を回すからといった内容の「念書」を出したとする情報があったことだ。 だが、この「念書」についてはハッキリとその存在の確認が取れなかったため、大手マスコミはこの件は一切、報じていない。 ところが、今回の公判のなかで、(1)情報通り、「念書」は存在していた(県警OBのT秘書の署名入り。検察側が提出)、(2)小山氏は「怪文書」作成を認めている、ことがわかった。 「ただし、安倍さんの秘書がライバルの選挙妨害を最初か ら依頼したのか、それとも、小山が自分で先に妨害し、後で“謝礼”を要求したのか、どちらかは明らかでない」(事情通) とはいえ、勝手に小山被告がやったのならそれこそ安倍事務所にしてみれば好都合で、300万円を払う必要などないだろう。  中央政界ではクリーンさを売り物に、ポスト小泉の最有力候補の安倍官房長官。だが、地元では利権死守のため、暴力団関係者との癒着が本当にあるとすれば、その余りのギャップには驚かざるを得ない。しかも、怪文書の内容は北朝鮮への“差別”を利用する悪質なものなのだ(左上コピーも故・新井将敬代議士とのつながりを強調。差出人は江島市長の奥さん名。もちろん偽物だ)。 なお、前回の下関市市長選挙では、地元の自民党幹部などの選挙違反疑惑も出ている。 この事件の詳細は、過去、本紙で2度報じているので、そちらもご覧いただきたい。 ○「NHK番組改編問題渦中に起きた、安倍晋三代議士事務所投石事件」(05年1月22日) ○「地元、山口県下関市の安倍事務所に現在も残っていた銃弾痕!?」(05年5月14日) (冒頭写真は、犯人逮捕を報じる2003年11月の新聞各紙)…

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