アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(99回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月18日~9月21日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は23,085円と、1週間で+778円もの大暴騰となった。土曜に日経平均CFDを確認しても、しっかり続伸して23,234円で引けている。これで、今年5月からの上値抵抗線だった日経平均23,000円どころを、5回目のトライで明確に上抜けてきたわけだ! これは素直に大喜びしていい局面だと感じている。
というのも、金曜日の寄付きは9月のメジャーSQ値が算出され23,058円となったが、その後は、SQ値を上回れずに推移し、最終的に上方向に向かったのは14:41分の引け間際だった。今週はそこまでの上昇の動きが急激だったこともあり、メジャーSQ値算出の後は、幻のSQとなり、「やっぱり今回も日経平均23,000トライはダメだったか…」と、失速する展開となることがじゅうぶん考えられた。それが、1日しっかり揉んで上に向かったことは、大きな価値があると考えている。
また金曜日は、メジャーSQを除けば、売買代金は2兆3000億円程度と、決して多いとは言い難かったが、個別株の値動きをみていると珍しく「トピックス」を中心に強かった。筆者は14日朝に成り行きで景気敏感株の代表銘柄である「SUMCO(3436)」、そして中期の成長を期待してかなり多めに資金を「村田製作所(6981)」に入れたが、2銘柄とも損切りラインに抵触する可能性を感じさせない強さで、日経平均株価指数をアウトパフォームした。その後、夜間取引においても日経平均先物はしっかり値を伸ばしており、現時点では「明確に上方向へと向かい、秋相場に号砲が鳴り響いた」と言い切ってよいだろう。
この急上昇の原動力となったのは「米中貿易協議」での進展だ。12日(水)対中貿易強硬派の米通商代表部(USTR)ライトハイザー氏ではなく、穏健派のムニューシン財務長官&クドロー米国家経済会議委員長が「貿易摩擦の一段の激化を避けるため新しい内容での貿易協議を打診」との報道がでて相場付きは変わり、さらに13日(木)に「中国側が受け入れ協議を再開する」と表明すると相場のムードは一変した。また、13日(木)東証発表の空売り比率が、34日ぶりに40%を割り込んだことも心理面から大きかったといえるだろう。
 しかし、相変わらずトランプ大統領は天邪鬼だ……。13日(木)の段階で、すでに「ムニューシン報道は間違いだ」とツイッターでつぶやき、14日も「側近に2000億ドルの中国製品関税引き上げの準備を命じた」とでて、しまいには16日(日)に「対中追加関税2000億ドルの第三弾を17日にも表明」との報道がなされた。ただ、内容はいくぶんソフトな内容に変わり、追加関税のパーセンテージを25% ⇒ 10%に修正したもよう。実際の発動は、表明から数週間はかかるというので、次回の米中貿易通商協議が行われると噂される27日(木)までは、対中追加関税第3弾(2000億ドル)が実施されることはないだろう。また現段階では情報が錯綜しており、制裁関税発動日は11月6日の中間選挙前の「数週間内」に設定される見込み、との報道もある。
ただ、中国側にこの行為が、「メンツをつぶされた」と捉えられ、通商協議をボイコットしてくる可能性がでてきている。さっそく、17日ウォールストリートジャーナル紙が報じるところによると、「頭に銃を突きつけられて交渉を行う用意はない」として、第3弾追加関税の発動を表明した場合、米中協議再開を拒否する可能性をちらつかせているのだ―――。

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