アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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あのオーロラが「淡島ホテル」買収。「長泉ガーデン」は切捨てで住民危機に

「淡島ホテル」といえば、バブル経済最末期の91年10月、そもそもは東京相和銀行(現東京スター銀行)がVIP客接待のために建てたセレブホテル。同行を創立した長田庄一氏が政財界に太いコネを持っていた賜物だろう。同ホテルは静岡県は駿河湾に浮かぶ国立公園内の無人島・淡島にも拘わらずオープンできた。(冒頭左写真の黄色カコミが淡島。右写真は淡島ホテル)
しかし、東京相和は99年6月に破綻。それでも東京相和を立ち上げた長田ファミリー企業がその後も運営。だが高級過ぎたことが逆に徒となり、120億円以上の負債を抱え、今ではホテル建物は競売申し立てされる事態に陥っている。
 一方の「ホテル長泉ガーデン」(横写真)は、同じ長田ファミリー企業が2008年12月、同じ静岡県は愛鷹山の丘陵地に建てた会員制リゾートホテル(141室)で、1口3500万円ほどで売りに出された。
会員制リゾートホテルながら、温暖な気候、三島駅まで車で15分ほどの近場ということもあり、実質ここを自宅、終の棲家にしている高齢者も少なくない。
ところが、こちらも30億円ほどの負債を抱え、とっくにオープンしているはずだった2号館(75室)は外観が出来たところで建設中止になっている。
こうしたなか、長田ファミリー側は今年4月、「オーロラ」(名古屋市中区。竹原虎太郎社長)に淡島ホテルの株式を譲渡。ホテル長泉ガーデンの運営も依頼していたが、こちらについては9月、オーロラは運営しないことを表明した。
ホテル長泉ガーデンの方はすでに今年5月、併設したレストラン、大浴場は営業停止に。住民の足になっていた最寄りの三島駅やスーパーまでのシャトルバスも止まり、住民が運転している状態。
さらに電気、ガスなどのライフライン、ゴミ回収(会員制リゾートホテルのため専門業者に依頼)も運営会社側が負担すべきところ料金滞納。本来、ストップするところを、住民が直近の毎月料金を自己負担して何とか継続してもらっている状況だ。
しかし、こうしたなか、自主退去する住民も少なくなく、残った住民の負担額は高騰する一方。70歳以上の高齢者が大半で、なかには車イス、要介護状態で、ここに居られなくなったら行くあてがない者もいて、危機的状況に陥っている。
それにしても、この淡島ホテルと長泉ガーデンの差は何なのか。また、オーロラとはいかなる企業なのか。
実はこのオーロラ、本紙においては過去“怪しい上場企業”絡みで取り上げたこともある、いわくある企業なのだ。

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