アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(101回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月1日~10月5日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は24,120円と、1週間で+250円の上昇となった。土曜朝に日経平均先物を確認すると、24,180円とさらに上昇しており、これで3週連続の+1873円もの大暴騰となったことになる。今週の日経平均株価は、これまでの上昇があまりにも急ピッチだったことから日経平均株価指数の大幅上昇は望みにくいが、変わらず売買代金が活況水準を保てれば、好地合いとなり、出遅れているTOPIXや、東証2部・ジャスダック、そしてマザーズ指数の本格上昇に期待ができそうだ。
この根拠となるのが、海外投資家の9月3週目の「投資部門別週間売買動向」(日経平均現物&先物・TOPIX・JPX含む)。詳細はテクニカルの項に譲るが、超大幅な買い越しとなったため、ここから日経平均株価指数が崩れる気がまるでしないのだ。海外勢はいったん買い越しに転じると、その勢いはしばらく続きやすいのが常である。また、個人投資家がこの上昇局面で早くも売却姿勢であることも、大きな材料(※詳細はテクニカルの項にて)となる。逆に、信用売り残は大幅増だ。いつでも個人投資家は海外勢の食い物にされてきた歴史からも、ここから相場が崩れる気配はない。
さて、今週のストラテジーへと移りたい。筆者は今週、日経平均株価が、これまでの年初来高値であった24,124円を割らない展開(割ってもすぐに強含み)であることを想定している。よってこの水準をデイリーで明確に割ってしまい、かつ、為替の円安ムード(ドル円113円)が削がれてしまった場合は、5日移動平均線が23,863円であることから、ここまでの調整がじゅうぶん起こりえるだろう。こうなった場合は、いったん様子見が賢明だが、為替が崩れていなければ、新規買い、押し目買いが報われる相場だといえる。
また、それとは違った意味合いで、現状において散々売り崩されたままである「SUMCO」(3436)などの半導体関連株、中国向けの工作機械関連や、「安川電機」(6506)などの産業用ロボット銘柄には、この好地合いだからこそ大きく注目している。これらのセクターが出来高を伴い出直り基調となれば、好地合い継続と判断して、筆者はまずこのセクターの新規買いを行う予定だ。
最後に2つ。先週に米国のFOMCがあったので、この備忘録と、年末までの株式相場の見通しを述べて締めさせていただきたい。
 まずはFOMCから。ターミナル(均衡)金利は、FOMC後も変わらず、3.375%程度(2018年あと1回、2019年3回、2020年1回、2021年は0回の利上げ見通しである)である。米国の経済見通しは、FRB議長・パウエル氏によると、2018年+3.1%(従来2.8%)、2019年+2.5%(従来2.4%)、2020年+2%(据え置き)、2021年+1.8%成長だということだ。米国の潜在成長率は2%程度であることを鑑みても、2018年度、19年度見通しの引き上げは大きい。ただ、株式トレードの基本的な考え方として、「利上げをしている最中は株価が強含みで、利上げができない経済状態となれば株価は崩落する」という哲学に従えば、株式の上昇は2019年の半ばには止まるものと考えている。
次に年末までの「株式相場」の見通しに移る。まずアメリカ。現在のS&P指数をみれば、間違いなく現在は安値圏ではないだろう。見方によってはかなりの高値圏である、ともいえる。FOMCでは、2020年の利上げが1回、2021年が0回としたが、これはリーマンショック後から始まった景気拡大のサイクルの10年周期と、今後表面化する貿易摩擦の悪影響、そしてトランプ大統領の過度な経済政策の剥落を強く意識しているのであろう。現在、米国株式市場は堅調に推移しているため、過度な不安を煽りたくはないが、仮に米国市場が波乱に見舞われた際は、ここまでの上昇が急ピッチだった日本株は一気に崩れることになることは意識しておきたい。

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